ひふみワールドがネットで流行ってるけど、買うべきなの?
という方向けの記事です。結論は、「悪くはないけど少額(サブで投資するくらい)で十分」です。
ひふみ系の商品を扱っている「レオスキャピタルワークス株式会社」は3つの商品を販売しています。
- ひふみ投信(日本株の成長株投資。NISA・つみたてNISAの対象)
- ひふみワールド(世界の成長株投資。NISAの対象)
- ひふみプラス(債権・社債に投資。NISAの対象)
この記事では、外国株のアクティブファンドの「ひふみワールド」について解説します。
長期保有を前提としたときに、手数料(信託報酬)は、10年後に1.378%。多少は安くはなるけど、つみたてNISAが適用されないのが微妙な点(通常のNISA=5年間の非課税ならできます)。
ひよこSE(@PiyoOct)が投資している外国株式インデックスファンドの0.1023%や、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の0.0968%と比べると、手数料はやはり高いです。
「アクティブのなかでは優良。悪くはないけどサブで十分」という印象。NISAの枠が微妙に余っていたり、ちょいとリスクありでも利回りにかけたいよ的な人なら、ひふみワールドはやってみていいかと。
ひふみワールドとは、外国株式のアクティブファンド
ひふみワールドの目論見書の3ページを見ると、「日本を除く世界各国の株式等に投資することにより積極運用を行ないます。」と記載されています。
ひふみワールドは、「ワールド」の文字通り、世界の株式に投資するアクティブファンドです。
アクティブファンドとは、投資のプロが予想して投資先を決める
アクティブファンドって何?
投資のプロが、あれこれ分析や予想して投資先を決める商品のことです!
アクティブファンドをひとことで言ってしまえば、「カリスマ投資家」的な人が投資先を決めるイメージ。
「この人(会社)が決めた投資先なら、きっと伸びる!」と判断して投資家がお金を託します。
「今後も伸び続けるか?」は、ファンドの運用会社が結果を出せるか?にかかっているのが特徴です。
インデックスファンドは、指標投資
アクティブファンドの反対はインデックスファンド。
「NYダウに連動するように機械的に投資するよ」のように。何かの指標と同じ動きをするように投資するのがインデックスファンド。
NYダウに連動するインデックスファンドであれば、投資家から集めたお金で、NYダウの算出方法とほぼ同じ投資を行います。
たとえば、アップルがNYダウの5%を占めているなら、投資家から集めたお金の5%の割合で投資するイメージ。
ひよこSEは、外国株式インデックスファンドに投資しています。
インデックスとアクティブのどちらがよいか?
アクティブファンドは、「投資のプロが予想して投資先を決める」もの。
「予想が当たりやすいか?」といえば、残念ながら投資信託の常識的には、反対です(´▽`*)。
プロといってもあくまでも「予想」です。今回なら、「日本を除く世界各国の株式等を主要な投資対象とし、成長性が高いと判断される銘柄を中心に選別して投資」(目論見書3ページ)するのですが。
成長しそうな企業を「当て続ける」のは、わりと難しいお話であり。
未来のことは、専門家だろうとプロだろうとカンペキに予想するのは不可能に近いです。
いやいや、リスクがあるのはインデックスもアクティブも同じだ!
みたいな、するどい視点をお持ちの投資家もいるとは思いますが、一般的には「インデックス>アクティブ」と言われています。
ひふみワールドの投資先(組入銘柄)
それで、ひふみワールドの投資先はどこ?
目論見書の8ページを見ると、ひふみワールドの上位10銘柄が記されています。
No | 銘柄名 | 業種 | 比率(%) |
---|---|---|---|
1 | アルファベット(Googleの親会社) | メディア・娯楽 | 1.44 |
2 | アクセンチュア | ソフトウェア・サービス | 1.37 |
3 | アメリカンエキスプレス | 各種金融 | 1.36 |
4 | タイソン・フーズ | 食品・飲料・タバコ | 1.23 |
5 | EOGリソーシズ | エネルギー | 1.22 |
6 | ウォルト・ディズニー・カンパニー | メディア・娯楽 | 1.17 |
7 | テトラテック | 商業・専門サービス | 1.17 |
8 | ブルックフィールド | 各種金融 | 1.17 |
9 | アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | 半導体・半導体製造装置 | 1.16 |
10 | ボール | 素材 | 1.16 |
合計 | 12.45 |
上位10銘柄が占める割合は、12.45%です。
なお、インデクスファンドのeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と比べると、顔ぶれが全く異なりますね。
No | 銘柄 | 業種 | 比率 |
---|---|---|---|
1 | マイクロソフト | ソフトウェア・サービス | 6.0% |
2 | アップル | テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 5.9% |
3 | アマゾン | 小売 | 3.7% |
4 | アルファベット(A)(※1) | メディア・娯楽 | 2.2% |
5 | テスラ(※2) | 自動車・自動車部品 | 2.2% |
6 | アルファベット(C) | メディア・娯楽 | 2.0% |
7 | メディア・娯楽 | 1.9% | |
8 | NVIDIA | 半導体・半導体製造装置 | 1.5% |
9 | バークシャー・ハサウェイ(※3) | 各種金融 | 1.3% |
10 | JPモルガン・チェース(※4) | 銀行 | 1.3% |
外国株式インデックスファンドと大きく違うのが、ひふみワールドの上位の投資先のうち、IT企業がアルファベット社(グーグル)のみであること。
ひふみワールドでは、金融や食品、半導体などバランスよく投資されていますね。
どちらがいい、悪いの問題ではない(それは誰にもわからない)ですが、ひふみワールドがなるべく多くの会社に投資してリスク分散を行っている投資信託であることは間違いないです。
ひふみワールドの信託報酬は、1.628%。
ひふみワールドの信託報酬と呼ばれる手数料は、1.628%でやや高めです。
※5年後に-0.2%、10年後に-0.2%となるので、10年後は0.678%です。
どうして高いって言いきれるの?
手数料が、1%以下、もっと言えば0.3%以下の商品はたくさんあります!
今後の見通しはだれにも予想できないため、手数料は0.3%以下が鉄則
投資信託において、今後の見通しはだれにも予想できないため、手数料は0.3%以下が鉄則。
でも、手数料よりも、儲かるかの方が重要じゃないの?
その通りなのですが、儲かるかをピンポイントで予想するのは無理です・・・。
「手数料が高め」というリスクよりも利回りが魅力的であるのが絶対条件なのだけど。
その肝心の絶対条件(利回りがでること)が今後も継続するかを保証するのはプロでも不可能で・・・。
となると、投資家ができるたった一つのことは、手数料を安くすること。
「投資信託の「信託報酬」とは?計算方法も含めて、徹底解説」という記事でも書いていますが、信託報酬は決まって徴収されるものなので、1円でも安い方が絶対にいいです。
アクティブの中では、ふつうくらいの信託報酬
余談ですが、ひふみワールドはアクティブファンド(人間が予想する投資信託)の中ではふつうか、少し安い方です。
多少のリスクと手数料は承知の上で、アクティブファンドをやりたい!
NISAの枠もつか
と決めている人なら、ひふみワールド一択(あくまでもアクティブの中では)。
ひふみワールドは、「インデックスよりは高いが、アクティブファンドの中ではトップクラスの手数料の安さ」と言えます。
ひふみワールドの利回りは34.1%で優秀
ひふみワールドの利回り(2年4か月)は34.1%で、かなり優秀と言えます。
利回りは3%あれば優秀と言われているので(山崎元さんの本に書いてある)、かなりいい数字。
気がかりなのは、やはり「1.628%」という手数料。
「今後も30%台の利回りが続くのか?」という判断を投資家は迫られるわけで。続くと思うなら、「手数料以上の魅力があるね」と言うお話になります。
ただ、ひふみワールド自体、つみたてNISAの対象商品でない(NISAならできる)ので、「短期前提の商品」という気もします。
ひふみワールドの評判は?純資産総額から、ふつうくらいの人気
目論見書の8ページを見ると、純資産総額といって、投資家から集めたお金の総額が見れます。
- 2022年2月28日現在:400億円程度
1,000億円以上あるファンドは、投資家から信用されていると言えます。
ひふみワールドは、1,000億円に届いていませんが、運用年数が2年4か月(2022年2月)であることを考えると、それほど悪くない。普通くらいの人気の商品といえます。
ひふみワールドと、ひふみワールドプラスのちがいは購入できる場所
ところで、ひふみワールドプラス(+)っていう商品もあるけど、何か違うの?
ひふみワールドと、ひふみワールド+(ひふみワールドプラス)の商品内容に差はありません。違うのは、「どこで購入できるか?」だけです。
直販で扱うひふみワールドと同じ「ひふみワールドマザーファンド」に投資しているため、直販投信と投資方針、組入銘柄等に相違はありません。ひふみワールド+を取扱う販売会社に口座をお持ちのお客様は今すぐお取引いただけます。
まとめ:ひふみワールドは、アクティブファンドの中では優良
というわけで、まとめです。
インデックスファンドと比べると手数料は高いですが、アクティブの中ではかなり安い方。10年保有していると、信託報酬は、0.25%引かれた額の1.378%になります。
利回り30%台の数字を残していて、これから人気が出る、そこそこ息の長いファンドになるかと。ただ、手数料はアクティブファンドの相場の1%台は取られるのは痛い点。
メインは他の投資信託や個別株にして、アクティブもやってみたいなぁ~!
やっぱり利回りは魅力的だし。NISAの枠も少し余ってる!
と思った人は、ひふみワールドを少額投資するのも1つの選択くらいの感覚です。
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