どうも!ひよこSE(@PiyoOct)です。
日本株4.3ブルってめっちゃ儲かりそうなんだけど・・・
と考えている人向けの記事です。
SBI証券の公式サイトを見ても、ひよこSEが見たときでランキング2位の商品。上位の常連です。
まずは、sbi-sbi日本株4.3ブルがどんな投資をしているのか、ざっくりと内容を説明します。
- 日本株式全般で10%上昇すれば、43%もうかる
- 日本株式全般で10%下落すれば、43%損をする
- 10%アップしたあとに、10%ダウンする場合は、日本株4.3ブルは143%⇒81.5%になる。
(10%アップ:100×1.43=143、10%ダウン:⇒143×0.56=81.51) - 株価が上がり続ければいいが、タイミング次第で大損する
- 株価が上がるタイミングで投資をして短期で逃げる上級者向け商品
その上で結論を言うなら、「やめておいたほうが無難。やるなら少額で」となります。
sbi-sbi日本株4.3ブルとは、日本株式の値動きの4.3倍を目指す
sbi-sbi日本株4.3ブルとは、日本株式の値動きの4.3倍を目指すものです。
目論見書の2ページ目に記載があります。
どうやって4.3倍にするのか?
でも、どうやって4.3倍の値動きになるようにするの?
と思った人はもっともです。
目論見書の2ページを見ると、「株価指数先物取引の買い建て額」のグラフがあって、先物取引についての理解が必要です。
先物取引とはあらかじめ、モノの売買の値段を決めておくこと
先物取引とは何か?くらいは、軽く知っておくべきなので、簡単に書いときます。
wikipediaを見てみると、下記の通り。
価格や数値が変動する各種有価証券・商品・指数等について、未来の売買についてある価格・量での取引を事前に決める取引のうち、最終取引日や取引量の単位が定型化され市場で扱われているものを先物取引といい、定型化されていなくて相対で決める物を先渡取引という。
wikipedei「先物取引」より引用
「未来の売買で事前に値段とか取引量を決めるんだなぁ~」というのがざっくりポイント。
例えば、「お米の値段について、その時の値段に関係なく、1年後に5kgあたり3,000円で取引するします」という風にしたら(実際にあるかは別問題です)。
豊作になろうと凶作になろうと、 「1年後に5kgあたり3,000円で取引されるのは確定している」のが先物取引。
今回は、「株価指数先物取引を積極的に活用し」と目論見書に書いてあるので。
「その時点での株価指数の4.3倍で株を売買するから、4.3倍の値動きをする投資信託なんだなぁ~」くらいの理解で十分だと思います。
日本株4.3ブルは、タイミング次第で大損もある
というわけで、日本株4.3ブルは、日本株式市場の4.3倍の値動きをさせる投資信託。
- 日本株式全般で10%上昇すれば、43%もうかる
- 日本株式全般で10%下落すれば、43%損をする
ということが言えるのですが、タイミングによっては大損する可能性ありの商品です。
目論見書に損する額が大きくなる可能性が明記されている
目論見書の5ページに、損する可能性が大きくなる可能性が明記されています。
そして、目論見書の3ページを見ると、実際の値動きの例が記載されています。
- 10%アップしたあとに、10%ダウンする場合は、日本株4.3ブルは143%⇒81.5%になる。
(10%アップ:100×1.43=143、10%ダウン:⇒143×0.56=81.51) - 株価が上がり続ければいいが、タイミング次第で大損する
経済というのは、好況と不況の波を繰り返します。
そして、価格がアップするときも、ダウンするときも、4.3倍という変動幅は威力を発揮します。
少なくとも「10%アップして10%ダウンすると、81.5%になる」は、目論見書に記載されていますが、あとは自分の頭でしっかりと考えつつ。
「アップ・ダウンがそれぞれどの程度だと得するのか?」を計算してあげるべきです。
実際に利回りを計算してみると、けっこうシビア
そして、実際に利回りを計算してみました(初期値を100%とします)。
変動値 | 通常の投資信託 | 日本株4.3ブル |
---|---|---|
10%アップして10%ダウン (±0%) | 99%(-1%) | 81.51%(-18.49%) |
10%アップして9%ダウン (+1%) | 100.1%(+0.1%) | 87.659%(-12.34%) |
10%アップして8%ダウン (+2%) | 101.2%(+1.2%) | 93.808%(-6.19%) |
10%アップして7%ダウン (+3%) | 102.3%(+2.3%) | 99.957%(-0.04%) |
10%アップして6%ダウン (+4%) | 103.4%(+3.4%) ⇒投資信託で目指す利回り | 106.106%(6.106%) |
10%アップして5%ダウン (+5%) | 104.5%(+4.5%) | 112.255%(12.255%) |
日本株式全般で10%アップしたあとに、7%ダウンするところが、損得のボーダーライン。
そのボーダー以上の利回りが取れれば、日本株ブル4.3は、通常の投資信託よりも儲かります。
が、10%アップして7%ダウンより低い成績だと、通常の投資信託なら得したのに、日本株ブルでは損する可能性もあります。
計算式
計算式を書いておくと
- 通常の投資信託の場合:(100×(1+利回り1))×(1+利回り2)
- 日本株4.3ブルの場合:(100×(1+(利回り1)×4.3))×(1+利回り2×4.3)
のように計算できます。
なので、反対にマイナスからプラスになるパターン。
例えば、-6%のあと+9%になる場合も
- 通常の投資信託の場合:(100×(1-0.06))×(1+0.09)=102.46
- 日本株4.3ブルの場合:(100×(1+(-0.06)×4.3))×(1+(0.09)×4.3)=102.9154
のように求められるので、エクセルで計算してみてくださいね!
日本株4.3ブルの信託報酬は0.968%
目論見書の9ページを見ると、信託報酬(手数料)は税込みで0.968%です。
※窓口購入の場合は、さらに税込み+2.2%。ネット証券の場合は無料
高いか安いかと言えば、ふつう。むしろ高めです。
0.968%は、高すぎというわけではないのですが、なんならもっと安い商品はたくさんあります。
個人的な意見にはなるのですが、手数料は1円でも安く、0.3%以下にするべきだと考えています。
日本株4.3ブルの利回りは27.1%と高いけど油断はできない
目論見書の6ページを見ると、日本株4.3ブルの2年半の利回りは27.1%とあります(緑の矢印のところ)。
4.3倍の値動きをすることを考えても、27.1÷4.3=6.3%の利回りです。
一般的には、「3%の利回りがあれば優秀」と言われているので、かなり高い数字。
ただ、2021年現在の株価は日本・米国ともに、上昇傾向。
反対に下落傾向になったときは、利回りが-27.1%になることもあり得るので、やはり油断はできません。
まとめ:ブル型自体、おすすめできない。やるなら少額で
結論から言って、ブル型自体、おすすめできません。やるなら少額でやるべき。
好況で、利回りがとれるときは4.3倍になるのは魅力的だけど。
儲かったタイミングで、株価が下がり始めると、大きく損するのは、気になるところ。
- 日本株式全般で10%上昇すれば、43%もうかる
- 日本株式全般で10%下落すれば、43%損をする
- 10%アップしたあとに、10%ダウンする場合は、日本株4.3ブルは143%⇒81.5%になる。
4.3倍のプラスの恩恵を受けたら、マイナスになる前に逃げ切るタイプの商品なので、上級者向け商品かなと思います。
もし、「よくわからないなぁ~」となったら、通常のインデックスファンドにするのがベターです。
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