どうも!ひよこSE(@PiyoOct)です。

新興国株式インデックスファンドに投資しようと思ってるけど、どうなんだろう?
という方向けの記事です。
投資信託の本(たとえば、山崎元さんの「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」)を読んでみると・・・。
「少ない額で投資のリスクを大きくとりたいなら、おすすめは新興国のインデックスファンド」みたいに書かれていたりします。

たしかに、イメージとして伸びしろはありそう!
結論から言えば、「多少リスクはあるけど、優良な部類のファンド」なので、投資してもよいと思います!

すなおに、日経225インデックスや、外国株式インデックスでもいいかな~と思ったり。何を重視するかで決めてくださいね!
eMaxis Slim 新興国株式インデックスとは?中国・台湾・韓国に投資

eMaxis Slim 新興国株式インデックスってどんな投資信託(ファンド)なの?
という人もいると思います。
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの目論見書を見ながら、ポイントを解説していきます。
eMaxis Slim 新興国株式インデックスは、新興国の大企業に投資
ざっくり一言でいうと、「中国・台湾・韓国をはじめとする新興国の大企業に投資」しています。

新興国の大企業ってどんな企業?
目論見書の7ページを見ると、ファンド(投資信託の商品のこと)の構成銘柄が、書かれています。

No | ファンドの構成銘柄 | 資本を出している国 | 比率 |
---|---|---|---|
1 | アリババ | アメリカ | 8.5% |
2 | テンセント | 香港 | 6.5% |
3 | Taiwan Semiconductor | 台湾 | 5.5% |
4 | サムスン | 韓国 | 3.6% |
5 | MeiTuan-Class B(美団、びだん) | 香港 | 2.0% |
6 | Naspers(ナスパース) | 南アフリカ | 1.2% |
7 | Reliance Industries(リライアンス インダストリーズ) | インド | 1.1% |
8 | jd.com | アメリカ | 1.0% |
9 | China Construction Bank(中国建設銀行) | 香港 | 1.0% |
10 | Ping An Insurance(中国平安保険) | 香港 | 0.9% |
10位以下については、1.0%もない割合で、数えきれない企業の株を購入していますが、ほぼこの10位でファンドが儲かるかは決まると思って問題なしです。
どうやって新興国の株に投資するのか?

ところで、どうやって新興国の株に投資するの?
と思った方はもっともです。
結論から言えば、投資家からお金を集めて、上位10企業を中心に新興国の株に投資します。
もし、個人であれば、有名企業の株をいくつも買うのは、現実的に・・・むりです。
投資信託っていうのは、文字通り「投資を誰かに信じて託し」ます。

今回だと、三菱UFJ国際投信(公式ページはこちら)という会社が、

「msciエマージング・マーケット・インデックス」という指標(新興国の株価を表す指標)と連動させます!
といって、10,000口(2020/4/2現在だと、13,308円)を最小単位に、投資家からお金を集めます。

投資家からすれば、13,308円から投資可能!
「目論見書」の7ページにある通り、2020年10月30日現在、372.8億円が集まっていますね。
- だいたい372.8億円あるので
- 上位10企業の株を中心に新興国の企業の株に投資して
- 「msciエマージング・マーケット・インデックス」という指標(新興国の株価を表す指標)に近づくように
このようにして、まんべんなく投資します。
分配金(株で言う配当)は、年に1回。普通の投資信託と変わらない

配当みたいなお金はいつもらえるの?
分配金(株で言う配当)は、「年に1回」となっていますが、実態としては0円です。
基本的には、やめたいときに解約すればその時の値段が現金でもらえるので、特に意識する必要もないです!

え、でも、分配金がないのは、損だよね?

逆に、分配金があるタイプの投資信託は、手数料が高かったりします。むしろこのタイプの方が、投資家にとってはやさしいです!
分配金があるファンドだと「ダイワj-reitオープン」が有名。
「ダイワj-reitオープン(毎月分配型)とは?利回り・評判をわかりやすく解説【手数料とタコ足配当に注意】」という記事にも書いていますが、このファンドは、毎月80円の分配金があります。
しかし、手数料が高かったり、タコ足配当(元本をそのまま切り崩して返しているだけ)です。

分配金があると、なんだか安心!
みたいに思えたりしますが、実は裏があったりします(*´ω`)。
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの利回りは、3.3%【上下が激しい】
目論見書の6ページにある通り、直近5年のeMaxis Slim 新興国株式インデックスの利回りは3.3%です。

※マルをつけている
ただ、直感的な話になって申し訳ないのですが、「上下は激しい」印象です。

儲かるときと、そうでないときの差が激しいってこと?

そういうことです!
投資信託の利回り(もうけ)は、年間で3%あれば優秀と言われているので、3.7%という数字は優秀です。
今後も、「3%台で推移するか?」(この10位の企業がもうかるか?)は誰にもわかりませんが、3%を超えているという点で、とりあえずは、利回りがいいファンドと言えます。

どの投資信託でも、儲かるかどうかは、誰にも予想できないので注意!
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの手数料・信託報酬は0.187%

手数料とか、ややこしそう・・・
そんなややこしくないので、安心してください。
「投資信託の手数料」というのは、
- 「購入時の手数料」
- 「信託報酬」(365日でわった値で日々取られます)
の2つがメインです。

eMaxis Slim 新興国株式インデックスの購入時の手数料は、無料なので考えなくていいです!
信託報酬について簡単に書くと、
例えば100万円投資していて信託報酬が5%(もし、5%ならぼったくりレベル!)の場合は
100万円×0.05(5%)÷365≒136.986円
が、毎日とられる手数料になります。

「投資信託の「信託報酬」とは?計算方法も含めて、徹底解説」も見てくれるとうれしいです!
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの信託報酬は0.187%
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの手数料については、下の2つだけ覚えておけば問題なしです!
目論見書の9ページを見ると、信託報酬が赤字で「年率0.187%」(当然ながら税込)と、しっかりと明記されています。


100万円投資していたら、1日5.123円取られる計算です!
他のファンドと比較しても手数料は、十分安い
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの手数料は、他のファンド(投資信託の商品)と比較しても、十分安いです。
ファンド | 購入時の手数料(税込) | 信託報酬(税込) |
---|---|---|
ニッセイ外国株式インデックスファンド | ゼロ | 0.1023% |
ニッセイ日経225インデックスファンド | ゼロ | 0.275% |
eMaxis Slim 新興国株式インデックス | ゼロ | 0.1870% |
ダイワj-reitオープン(毎月分配型) | 窓口だと2.2%。ネット証券の場合は無料 | 0.792% |
信託報酬は安い順に、
外国株式<新興国<日経225
です。

手数料は、1円でも安い方がいいです!
日経225インデックスファンドよりも安いので、ここは問題なしです!
eMaxis Slim 新興国株式インデックスのリスク

eMaxis Slim 新興国株式インデックスってどんなリスクあるの?

目論見書を見ると価格変動・為替変動・信用・流動性・カントリーリスクの5つが挙げられています!
eMaxis Slim 新興国株式インデックスのリスクは5つ
eMaxis Slim 新興国株式インデックスのリスクは5つです。

リスク | 意味 |
---|---|
価格変動リスク | 文字通り、価格が変動するリスク |
為替変動リスク | 通貨の価格が変動すること(円⇔元、ウォンなど)によって、ファンドの資産が減るリスク |
信用リスク | 投資信託の商品に信用がなくなるリスク |
流動性リスク | 投資目的が達成できないほど、このファンドの保有する資産が減る(繰上償還)リスク |
カントリーリスク | 投資対象が新興国なので、政治情勢や輸出入の制限によって、損失が発生するリスク |
価格変動リスク・為替変動リスク・信用リスク・流動性リスク
の4つについては、無視していいというわけでもないですが、どの投資信託にも共通するリスクなので、ぶっちゃけあまり考えなくてもよいと思います。
流動性リスク(繰上償還。早い話が、お金がなくなって商品の運用できなくなること)についても、327億の資産があるので、当面は心配いらないかと。
カントリーリスクが最も無視できない
ただ、カントリーリスクが最も無視できなくて、新興国インデックスならではのリスクと言えます。

カントリーリスクって何?

先進国との貿易(輸出入)で不利になったり、政治的に暴動やクーデターが起きるリスクです。
先進国でも同じですが、やはり新興国では、本来の経済活動とは関係ない、貿易や政治といった要因で経済が不安定になるリスクがあります。
なので、もし「台湾でデモが起きて~」みたいになったら、それは当然ながら新興国インデックスファンドにマイナスに作用します。
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの評判
eMaxis Slim 新興国株式インデックスの評判(個人的な感想)について書きます。
SBI証券の「月間販売ランキング」(ひよこSEがSBIのユーザーなので・・・)では、「eMaxis Slim 新興国株式インデックス」は、新興国株式インデックスのなかで、最も売れており20位。
数千あるといわれている投資信託の商品(ファンド)のなかで、上位20位に入れているのは、なかなかの売れ筋と言えます。

チャートを見ても、先進国のインデックスファンドとも大差ない値動きです!
なので、投資家から支持されており、信用のある商品と言えます。
懸念点は2つです。
- まだ、運用が始まって5年のファンドなので、これから次第。
- 新興国なので上下が激しい(伸びしろがあるともいえるけど・・・)

新興国が不安定そうで嫌だって感じている人は、すなおに日経・外国株式インデックスファンドのほうがおすすめです。
まとめ:eMaxis Slim 新興国株式インデックスは安定しないけど伸びしろはある
どの投資信託にも言えることですが、もし、購入するのであれば、きちんと「目論見書」を見て内容を把握するのと、「余裕のある範囲で投資」をしてください。

老後にためていた資産を全部・・・みたいなのは、論外です!
その結果として

日経225や外国株式のファンドのほうがいい!

いや、少しリスクを取ってでも・・・
となるのは、投資家としては当然なので、一番いい選択をするようにしてくださいね!
コメント