不動産クラウドファンディングっていうのを、テレビや雑誌で見たけど儲かるの?
ひよこSE(@PiyoOct)も、日経トレンディに掲載されているのを見て「不動産クラウドファンディング」っていうのを知りました。
個人的な意見としては、「リスクは高め。どうしてもやるなら少額で一度きりで十分」が結論です。
不動産クラウドファンディングのリスクが高いっていうのはなぜ?
理由はいたってシンプルで、「不動産クラウドファンディングは、1商品1物件なので、J-REITと比べると安定しないから」です。
不動産クラウドファンディングとは、そもそも
- 運営者が投資家から出資を募(つの)る
- 集まったお金をピンポイントで不動産(マンションなど)に投資する
- 運用が終わったら、手数料などを引いた額を返してもらえる
というもの。
マンションを買うので、投資したい人は応募してください!
みたいなノリで1つの物件を購入するのにお金を集めているのが、不動産クラウドファンディング。
「その不動産が儲かるか」どうかは別問題ですが、個人的には、リスク高めと判断しています。
不動産クラウドファンディングとJ-REITなら、日本の不動産全体の価格を表すJ-REIT一択です!
不動産クラウドファンディングで儲かるかは物件次第としか言えない
不動産クラウドファンディングが儲かるかを考えたとき、それは「物件次第」としか言いようがないです。
どんな金融商品・不動産だろうと、「絶対」はないので注意してくださいね。
可能性が高い・低いはあると思います。でも、それはあくまでも「想像」の世界。
競馬の予想となんら、変わりません。
さて、儲かるかが「物件次第」だとしたとき、次に考えたいのは、
- そもそもクラウドファンディングって何か?
- どのようなリスクがあるのか?
- やめたいときにいつでも辞められるのか?
の3つが重要になります。
不動産クラウドファンディングでやりたいことを理解したうえで判断すると、「『その不動産が儲かるか』どうかは別問題だけど、リスク高め」と個人的にはなりますね。
そもそも不動産クラウドファンディングとは?
それじゃあ、不動産クラウドファンディングって何してるの?
- 運営者が投資家から出資を募(つの)る
- 集まったお金をピンポイントで不動産(マンションなど)に投資する
- 運用が終わったら、手数料などを引いた額を返してもらえる
その1:運営者が投資家から出資を募(つの)る
まずは、運営者が投資家から出資を募(つの)ります。
マンションを買うので、投資したい人は応募してください!
と、運営会社が宣言するので、投資家は内容を見て「儲かりそう」と判断したら、投資します。
ここは、投資信託の考え方(ちなみに、ひよこSEは外国株式インデックスファンドをやっています)と、同じですね(´▽`*)。
上の図で言えば、「信託会社」⇒「アパートに投資する会社」、「株式会社」⇒「アパート」のイメージ!
え?クラウドファンディング業者が、投資するんじゃないの?
クラウドファンディング業者は、実は、お金を集めるだけです・・・。
【注意喚起】不動産クラウドファンディングは、「み●なのク●ジット」という会社が、過去にお金を本来の目的でないところに使っていたらしく・・・(当然、ダメな行為です。めったにないことだけど、通常の投資信託ではまずありえない)。「不動産関連の投資するなら、やっぱ、J-REITかな」って思ったりします。
その2:ピンポイントで不動産(マンションなど)に投資する
不動産クラウドファンディングでは、ピンポイントで不動産(マンションなど)に投資します。
1つの商品につき、1物件です!
例えば、どこでもいいです。
東京にある世田谷(場所はどこでもいいです)のマンションをイメージしてください。
世田谷のマンションを買うのに必要なお金は、すでに投資家から出資を募っています。
なので、集めたお金で実際に世田谷のマンションを購入して、家賃収入を得る。
その家賃収入が投資家への配当(分け前がもらえる状態)となります。
その3:運用が終わったら、手数料などを引いた額を返してもらえる
その配当はいつもらえるの?
不動産クラウドファンディングで、配当がもらえるときは、運用が終わったときです。
運用がいつ終わるかは、商品に書かれていますが、1~3年であるケースが大半です!
当然ながら、手数料などを引いたうえで、元本とあわせて家賃収入の一部がもらえます。
つまり、入居者が増えるほど、家賃収入も増えるので、配当が高くなります。
逆に、誰も入居しない物件に投資してしまうと、元本割れをする可能性があります。
投資信託のJ-REITとの違いは?安心感は、J-REIT
投資信託のJ-REITっていうのも雑誌で見たけど、不動産クラウドファンディングとどう違うの?
と思った人がいたら、特に理由がなければ、J-REITを選んでください。
J-REIT | 不動産クラウドファンディング | |
---|---|---|
投資対象 | 日本の不動産にまんべんなく | 1つの物件のみ |
儲かるとき | 日本の不動産の価格が高くなる時 | その物件の入居者が増えたとき |
損するとき | 日本の不動産の価格が低くなる時 | その物件の入居者が減ったとき |
投資期間 | 無制限 | 1~3年 |
お金にできるタイミング (流動性) | いつでも可能 | 1~3年の運用が終わった後 |
リスク | 日本の不動産の価格次第なので低め | その物件次第なので、高め |
J-REITは日本中の不動産の平均価格
J-REITって何なの?
J-REIT(有名どころだとe-maix)について、ざっくり一言で言えば「日本の不動産の平均価格」(正確に言えば、主要な不動産の平均価格)です。
日経平均株価は知っている人も多いと思いますが、それの不動産版です!
なので、日本の景気が良くなって不動産全体の価格が上昇すれば、J-REITも上がります。
逆に、景気が悪くなって不動産全体の価格が下落すれば、J-REITも下がります。
景気の波はあれど、ゆるやかな経済成長が続くので、J-REITや日経平均株価は安定しやすいです。
不動産クラウドファンディングでは、1つの商品につき1物件
J-REITの投資対象は日本全体の不動産であるのに対し、不動産クラウドファンディングでは、1つの商品につき1物件です。
なので、景気うんぬんではなく、その物件勝負(世田谷のマンションを購入したとしたら、購入したマンションに入居者が集まらないと意味ない)。
入居者が増えれば増えるほど価格は上がりますが、入居者が集まらない逆のパターンも当然ありえます。
J-REITと不動産クラウドファンディングを比較
J-REIT | 不動産クラウドファンディング | |
---|---|---|
投資対象 | 日本の不動産にまんべんなく | 1つの物件のみ |
儲かるとき | 日本の不動産の価格が高くなる時 | その物件の入居者が増えたとき |
損するとき | 日本の不動産の価格が低くなる時 | その物件の入居者が減ったとき |
投資期間 | 無制限 | 1~3年 |
お金にできるタイミング (流動性) | いつでも可能 | 1~3年の運用が終わった後 |
リスク | 日本の不動産の価格次第なので低め | その物件次第なので、高め |
不動産クラウドファンディングは2つの問題点から、リスクが高め。
もうくどく感じているかもしれませんが、不動産クラウドファンディングは、1つの商品につき1物件です。
- 夢はあるけど、短期勝負なので運に左右されやすい
- クラウドファンディング業者はお金を集めるだけ
という問題点から、リスクは高めと言えます。
夢はあるけど、短期勝負なので運に左右されやすい
ということは、その物件に入居者が集まらなければ、損することが確定します。
でも、入居者が集まれば儲かるんじゃ?
その通りです。
例えば、
- 大型のショッピングモールができる
- テーマパークができる
みたいなことが起これば、その物件はプチバブル状態になります(といっても、リターンがめちゃくちゃ大きくなるわけでもないけど・・・)。
ただ、それ以上に「1つの商品につき1物件」というのが、リスクが高め。
1~3年の間に入居者が集まらないと損するので、J-REIT(インデックスファンド)と比較しても、短期勝負でわからない面が多すぎる印象は、ぬぐい切れないです。
一言で言ってしまえば、「不動産クラウドファンディングは運」です。
一番危ないのは、クラウドファンディング業者はお金を集めるだけ
不動産クラウドファンディングが何かというのを説明する際に、この図を使いました。
そして、ひよこSEは、
上の図で言えば、「信託会社」⇒「投資先」、「株式会社」⇒「アパート」のイメージ!
と言いました。
もう一度言います。
上の図で言えば、「信託会社」⇒「投資先」、「株式会社」⇒「アパート」です。
不動産クラウドファンディング業者が運営するんじゃないの?
実は、不動産クラウドファンディング業者はお金を集めているだけです・・・。
説明が難しいですが、投資家・業者・物件の間に、別会社(実際に投資する会社)がいるはず。
興味があるにしても一度きりの少額で十分。ぶっちゃけ、J-REITかな。
それに、運用期間が1~3年と短いので、時間がたてば、別の物件に投資することになります。
1~3年に投資しなおすのは、単純にめんどくさそう・・・
なので、夢を求めてやるなら(といっても、リターンも大きいとは言えない)、一度限りで少額で十分。
業者は、不動産特化型クラウドファンディング『OwnersBook』あたりが有名ですが、どこも大差ありません(*´ω`)。
まとめ:不動産クラウドファンディングで儲かるのか?J-REITを推奨
不動産クラウドファンディングで儲かるかについては、購入する物件次第です。
J-REIT | 不動産クラウドファンディング | |
---|---|---|
投資対象 | 日本の不動産にまんべんなく | 1つの物件のみ |
儲かるとき | 日本の不動産の価格が高くなる時 | その物件の入居者が増えたとき |
損するとき | 日本の不動産の価格が低くなる時 | その物件の入居者が減ったとき |
投資期間 | 無制限 | 1~3年 |
お金にできるタイミング (流動性) | いつでも可能 | 1~3年の運用が終わった後 |
リスク | 日本の不動産の価格次第なので低め | その物件次第なので、高め |
J-REITと比較しても、短期勝負で安定しないのと、お金にしにくいという弱点は気になるところ。
あとは、不動産クラウドファンディング業者は、お金を集めるだけなので、過去にも・・・。
特にこだわりがなければ、通常の投資信託のインデックスファンドのほうが安定性はあると思います。
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